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不妊症に対する鍼灸の効果は世界で認められています

鍼灸治療の根本概念は体全体の生命エネルギー(気・血・水)の巡りを良くしていき、人間が本来持ち合わせている自然治癒力を高めていくことに重きをおいて施術を行っていきます。不妊鍼灸治療では特に※瘀血(おけつ)滞りのある状態が悪い血を巡らせ体外へ排泄します。鍼灸開始から3ケ月程度までは経血の色が黒っぽい、塊が混じるなどの状態があります。体の中がきれいになると、鮮血色のサラサラな経血に変化します。体の血行が良くなると子宮や卵巣の機能向上が期待でき妊娠しやすい体に変化していきます。他にも自律神経のバランスも整え体に溜めこむストレスを軽減してメンタルにかかわる鍼灸治療も行っていきます。不妊症の治療に鍼灸は有効だというデータもあります!

体外受精の前後に、女性の体をリラックスさせるハリ治療をすると、妊娠率が大幅に向上するという研究結果を、ドイツと中国の研究チームがまとめた。米生殖医療学会誌に掲載された報告によると、同チームは、体外受精をうける女性百六十人を二つグルップに分け、一方に体外受精の際、受精卵を子宮に戻す前後にハリ治療を実施。ハリ治療のグルップには、ハリ治療をせず通常の体外受精を行った。その結果、ハリ治療グルップの妊娠率が42.5%に上がり、通常治療の26.3%を大幅に上回った。体外受精の妊娠率は、高くても三割程度とされた。繰返し治療を受けるカップルの精神的、金銭的な負担が問題になっている。妊娠率が向上する詳しい理由は分からないが、同学会のサンドラ・カーソン次期会長は「確実に検証されれば、妊娠率向上に役立つ手法になる可能性があると注目している。

「2002年4月30日 夕刊讀賣新聞の記事」(ワシントン 館林 牧子)

 

治療を続けても子宝に恵まれない不妊症の女性に対す鍼灸治療が、妊娠率を飛躍的に向上させる効果のあることが名古屋市瑞穂区、明生鍼灸院と愛知県豊田市、竹内病院トヨタ不妊センターの共同研究で分かった。初めてこの研究はまとまった症例数による不妊症への鍼灸効果を、科学的データで検証した。不妊症鍼灸効果の研究は、結婚後五年、不妊専門機関で2年治療しても妊娠しない不妊症患者で、体外受精など高度な生殖医療を3回以上受けても妊娠できず、子宮の内膜が薄いことが原因と推定される57人(平均年齢34.7歳)が対象。患者たちに鍼灸治療を半年以上続けたところ、31人の内膜が厚さ六ミリ以上など妊娠への一定基準に改善。うち⒕人(同33.7歳)が、冷凍保存した自分の胚を移植して妊娠することができた。このほか、不妊の原因が分からず、月経異常や頭痛、肩こりなど、健康に問題がないのに感じる体の不調(不定愁訴)がみられる患者24人(同35.2歳)への鍼灸治療でも、7人(同36.1歳)が妊娠した。鍼灸治療が子宮の血流を活性化させ内膜の改善に至った可能性があるほか、妊娠より先に不定愁訴が治った例が8割もあった。高度な生殖医療の妊娠率は20%~30%。これを3回受けた後は妊娠率が著しく下がるとされる。流産を2度経験し、鍼灸治療で内膜が整い結婚6年目の今冬、出産した愛知県内の女性(41)は「排卵誘発剤などの連続使用で体調を崩し、身も心も限界だった。ゆっくり治す東洋医学で気持ちがほぐれた」と振り返る。竹内病院センターの越知所長は「西洋医学を建物の補修に例えるなら、東洋医学は土台の改良工事。むやみに薬を増やすのでなく、自然の治癒力を引き出す東洋医学の知恵が役立てば」と話していた。

2001年12月28日中日新聞

 

アメリカの生殖医学学会誌より

胚移植日に鍼灸治療を行なうと体外受精、顕微授精の妊娠率を上昇させる273例を研究対象とし、鍼を行なわない組では22%の妊娠、鍼治療組では36%の妊娠率となり、鍼灸治療を行なった組に有意に妊娠率が高くなった。
2006年デンマークからの発表(Fertility&Sterility(アメリカの生殖医学学会誌)より

 

体外受精と顕微授精例の黄体期に鍼治療を行なうと妊娠率が有意に高かった225例を対象としたもの。鍼灸を行なわなかった組では13.8%、行なった組では28.4%の妊娠率で、鍼灸治療組の妊娠率が高くなった。

2006年ドイツからの発表(Fertility&Sterility(アメリカの生殖医学学会誌)より

 

体外受精例に鍼治療を3回行い、鍼治療組に妊娠率が高くなった例228例を対象に、hMG(排卵誘発剤)注射時、採卵前、採卵直後に鍼を行なった。行なわない組では23%、鍼治療組では31%の妊娠率で、有意差はなかったが、鍼治療組に妊娠率が高くなった。2006年オーストラリアからの報告(Fertility&Sterility(アメリカの生殖医学学会誌)より

British Medical Journal 2008年 アメリカからの発表(メリーランド大学、ジョージタウン大学産婦人科) 過去の7件の臨床試験のデータをまとめた。はり療法を併用した胚移植は、はり治療を受けた群の臨床的妊娠は1.65倍高く、継続中の妊娠は 1.87倍、生児分娩率は1.91高く、はり治療は妊娠率の高さと関連していた。2008年アメリカからの報告(Fertility&Sterility(アメリカの生殖医学学会誌)より

 

世界的にも不妊症治療に鍼は有効な効果があると認められております。西洋医学の不妊症治療と東洋医学の不妊鍼灸を合わせて行うことで妊娠の確率が上がっていきます。