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肥満と糖化は不妊症の原因になります

私たちの体は口に入れた物で作られます。患者さんからの質問で多いのが「妊娠しやすくなるにはどんな食事をすればよいですか?」という質問です。

私たち人間が生命活動を行う上で必ずエネルギーが必要になります。体のエネルギー源には「ブドウ糖によるもの」と「ケトン体によるもの」があります。ブドウ糖とは果物や穀物に多く含まれおり摂取するとすぐに体のエネルギーになります。ケトン体とは脂肪を分解して出来るエネルギーのことで、つまりエネルギー源は主に「ブドウ糖」と「脂肪」であるとも言えます。
体に必要なエネルギーは以下の3つの回路からつくられます。
① 解糖系:炭水化物(糖質)➡ブドウ糖➡エネルギー
*余ったものは中性脂肪(脂肪細胞に貯蔵されている)となる
② 糖新生:タンパク質(筋肉)➡必要に応じてアミノ酸が作られ➡ブドウ糖➡エネルギー
③ ケトン体回路:中鎖脂肪酸➡ケトン体➡エネルギー

現代人はエネルギーの多くを炭水化物(糖質)に頼りすぎています。過剰に摂取した糖質は①でエネルギーに消費されず中性脂肪として身体に蓄積・・。肥満の原因にもなります。これは主食が白米・パン・パスタ・ラーメン・うどんなどの小麦製品に偏っている証といえるでしょう。それに加えて【糖化】という現象も問題になってきます。糖化とは、余分な糖とタンパク質が結びつき細胞を劣化させてしまう事です。簡単に言うとコゲてしまうイメージです。卵子もタンパク質でできています。卵子が糖化してしまうと、卵子の質の低下に直結します。実際に体内で糖化が進むと、卵巣機能の低下や、体外受精の成績が低下してしまうとも言われております。糖化を防ぐためにも、血糖値を必要以上に上げない食事を心がけましょう。炭水化物の主食も、おかずを全部食べた後になるべく少量にする。果物に含まれる果糖は、ブドウ糖以上に糖化を促します。できるだけ控えるようにしましょう。

食事の基本は高タンパク・低糖質・脂質は良質なオメガ3系を積極的に摂取しましょう!

※厳しい糖質制限が適さない方もいます。必ず医師に相談してから実践しましょう。